不定代名詞(1)someone、anyone、everyone、no one

不定代名詞である「someone」、「anyone」、「everyone」、「no one」の語が時おり誤って用いられるのを目にします。ここでもっとも留意していただきたい点は、これらの代名詞は必ず人を指し、人以外のものを指すことができないということです*。以下に、それらの語によく見られる誤用例とその修正例を挙げます。 Someone of these methods could be useful. One of these methods could be…

while

接続詞「while*」には2種類の意味がありますので、誤解を避けるために注意が必要です。 「while」が接続詞として用いられる場合は、「同時性」もしくは「対照性・対立」を表します。文章の内容によっていずれの意味で使われているかが明らかな場合も多いのですが、以下の文が示すようにそうではない場合もあります。 The temperature decreased while the growth rate increased.…

variety

名詞「variety」は日本人の学者によって、論文執筆の際にたびたび誤用される語です。この名詞には3種類の用法があります。ここではそれらの用法の特徴を説明します。 I. 第1用法 意味:いろいろ、異なるいくつか、異なる種類。 役割:複数の異なるものを集合として指すこと。 (1) We used a variety of methods to derive these results. (2) A variety of interesting results…

so that

「so that*」は日本人の学者によってよく誤用される語句です。以下に、特によく見られる誤用例とその修正例を示します。 In this way, we have devised a treatment so that the cost is reduced by 90%, while the efficacy is virtually unchanged. In this way, we have devised a treatment such that the…

overview

「overview」は「概要」、「摘要」、「要約」などの意味を持つ名詞ですが、誤って動詞として用いられるケースを時おり見かけます。そのほとんどは「overview」が「review」、「summarize」、「outline」、「present an overview」の代わりに誤って使用されるケースで、文の内容により上記いずれかの語に置き換える修正が必用となります。例文を見てみましょう。 We begin by overviewing existing results.…

or

接続詞「or」は、日本人によって過度に使用される語です。私が校閲してきた論文の中でも「or」は多く用いられてきましたが、その約半分は「and」の方がより適切と思われるケースでした(対照的に、「and」が「or」の代わりに誤って用いられる例はまれです)。…

few

「few」は名詞と形容詞 、2つの品詞として使用できます。それぞれの用法は以下の例文のとおりです。 名詞: (1) A few of my friends came to my house last night. (2) It has been conjectured that there are many species that possess this feature, but few have been found. 形容詞: (3) Despite…

data

普段よく使用する単語に「data」という名詞があります。「data」はもともと「datum」という語の複数形なので、厳密には文中で「data」が主語となる場合は、その動詞も複数形にならなければなりません。 This data is useful for generating enhanced images. These data are useful for generating enhanced images.…

comparing with (to)

副詞の役割を果たす「comparing with (to)」もよく誤って用いられる語です。以下にその典型的な英語論文での誤用例と修正例を示します。 Comparing to the previous results, the present results are much more complete. The present results are much more complete than the previous results.…

cannotとcan not

「can」の否定形に「cannot」という表現がありますが、「can not」というように2語に分けて表記することも可能です。しかしどちらを用いるべきかという話になれば前者の方が一般的です。「can not」は、「not」が示す「否定」の意味を特別に強調しますので、このような強調が望ましくなければ「can not」は不適切です。この強い否定の形「can not」が望ましいケースが2つあります。 ひとつは、「can…
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