few

「few」は名詞と形容詞 、2つの品詞として使用できます。それぞれの用法は以下の例文のとおりです。

名詞:
(1) A few of my friends came to my house last night.

(2) It has been conjectured that there are many species that possess this feature, but few have been found.

形容詞:
(3) Despite intensive investigation, there are few studies that find a link between deregulation and diversification in this context.

これらの用法について注目すべきことが2点あります。
1つ目は意味上の違いです。ご存じのように「a few」には「いくつか」、「何人か」などという意味がありますが、形容詞あるいは「a」が付かない名詞の「few」には、「a few」と同じ「いくつか」という意味に加え「数の少ない」という意味も含まれます。

2つ目は文体上の違いです。「a」の付かない「few」は会話から学術論文まで幅広く使用できますが、「a」が付くと口語的になってしまい、学術論文には不適切です。同様の意味を示し、なおかつ論文にふさわしい表現として「a small number」、「several」、「some」、「a fraction」、「a small fraction」、「a minority」、「a small minority」などがあります。
※辞典によって「few」が限定詞(determiner)として分類される例も見られます。その分類法においては、「few」が限定詞の一種である数量詞(quantifier)と見なされます。しかし、これは文法よりもむしろ意味論に基づく分類法であり、言葉の文法的な役割に基づく伝統的な分類法においては、「few」は名詞、代名詞、形容詞のいずれかとなります。(たとえば、http://dictionary.reference.com/browse/few?s=t
http://www.merriam-webster.com/dictionary/fewを参照してください。)


Dr. Paquette

グレン・パケットGlenn Paquette

1993年イリノイ大学(University of Illinois at Urbana-Champaign)物理学博士課程修了。1992年に初来日し、1995年から、国際理論物理学誌Progress of Theoretical Physicsの校閲者を務める。京都大学基礎物理研究所に研究員、そして京都大学物理学GCOEに特定准教授として勤務し、京都大学の大学院生に学術英語指導を行う。著書に「科学論文の英語用法百科」。パケット先生のHPはこちらから。

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