英語圏では、研究不正の防止に向けた取り組みについて、深い議論が続いています。
2017年4月11日、アメリカの有力な学術団体「米国科学・工学・医学アカデミー(NASEM: The National Academy of Sciences Engineering Medicine)」は、研究不正防止に向けた提言をまとめた報告書『研究公正の育成(Fostering Integrity in Research)』を公表しました。…
形容詞「big」と「little」は、(例(3)、(4)、(5)で示す「little」の用法を除いて)口語的とされるため、原則として学術論文など、正式な書き言葉を必要とする文章では避けるべきです。
ここで、「big」と「little」に共通する一つの用法と「little」にしかない二つの用法を個別に考察します。
「big」と「little」に共通する用法は以下で例示されます。
(1) The value of this quantity in the present…
英語には、通常単数形でしか用いられない名詞がたくさんあります。それらの名詞は、通常の用法で不可算物あるいは一つの可算物とみなされるものを意味するわけです。英語を母語としない人がこのような名詞を誤って複数形で用いているのをしばしば見かけます。
以下はこのような誤りの典型例です。
(1) These data analysis studies have added many knowledges to our understanding of neuronal…
研究不正(research misconduct)の件数は、公式に認定されているよりもずっと多いかもしれません。イギリス放送協会(BBC : British Broadcasting Corporation)が独自調査の結果を3月27日に報じました。
イギリス議会には上下両院に科学技術委員会(Science and Technology…
私が読んできた論文からすると、日本人が書く英文における問題点は3〜5割が冠詞用法に関わるものです。誤った冠詞用法がよく見られる名詞の中でも量を表す名詞は特別です。量を表す名詞で見られる誤った冠詞用法は、誤りの多さおよび誤りが引き起こす意味上の問題の深刻さによって、特に顕著な誤用です。ここでは、その典型的な誤用の一つを考察します。
冠詞の誤用を引き起こす原因に、量を表す名詞独特の誤解が幾つか存在します。その一つは以下の誤用例で見られます。
(1) This circle…