cooperateとcollaborate

「cooperate」と「collaborate」は意味が似ており、双方とも「共同する」、「協同する」、「協力する」のいずれにも訳されうる可能性があります。しかし重要な意味上の違いもあり、通常はそのまま置き換えることはできません。「cooperate」が持つ語意は「collaborate」の持つ語意に包含されていますが、「collaborate」の語意の一部を形成するにすぎません。「cooperate」が単に「力を合わせる」という意味を表すのに対し、「collaborate」はその「力を合わせる」こと自体のみならず、むしろ協力の目標に主眼を置き「協力によってある結果を生み出そうとする」という意味を表します。


以下に動詞「cooperate」と「collaborate」、およびその名詞形「cooperation」と「collaboration* 」の正しい使用例を挙げます。
(1) Thomas and Yamada have collaborated on several research projects.
(2) We are presently collaborating on three papers.
(3) Their collaboration produced important results.
(4) The patient did not cooperate with her physical therapist.
(5) Your cooperation in dealing with this problem is requested.
(6) The referee did not cooperate with the editor.

* 名詞形「cooperation」と「collaboration」の違いも、上述した動詞形における違いと同様です。


Dr. Paquette

グレン・パケットGlenn Paquette

1993年イリノイ大学(University of Illinois at Urbana-Champaign)物理学博士課程修了。1992年に初来日し、1995年から、国際理論物理学誌Progress of Theoretical Physicsの校閲者を務める。京都大学基礎物理研究所に研究員、そして京都大学物理学GCOEに特定准教授として勤務し、京都大学の大学院生に学術英語指導を行う。著書に「科学論文の英語用法百科」。パケット先生のHPはこちらから。

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